はたらき方の話し合いガイド

旦那に夜勤を
辞めてほしいと思ったら

深夜手当がいくらあるかを先に計算してから、話し合いの中身を決めます。

生活の時間帯が合わない。休みの日も昼まで寝ている。子どもと顔を合わせる時間も少ない。夜勤を辞めてほしいと思うけれど、収入が減るのも困る。この記事は、その板挟みを金額とすれ違い時間という2つの数字にして整理するためのものです。

  • 深夜手当がどう決まっているか(法律の最低ライン)
  • 夜勤をやめると手取りがいくら減るかの計算方法
  • すれ違いの度合いを時間で数える方法
  • 辞める以外に取れる3つの選択肢

結論:先に金額を出す。話はそのあと

夜勤の話し合いがこじれるのは、片方が「生活」の話をしていて、もう片方が「お金」の話をしているからです。どちらも正しいので、話しても噛み合いません。

先に金額を出しておくと、この噛み合わなさが解消します。「いくら減るか分からないまま辞めてほしいと言われる」のと、「月3万円減るけれど、その分の時間を取りたい」と言われるのとでは、受け取り方がまったく変わるためです。

深夜手当の仕組み ― 法律で決まっている最低ライン

労働基準法では、原則として午後10時から午前5時までの深夜に労働させた場合、2割5分以上の割増賃金を支払うことが定められています。

さらに、時間外労働が深夜の時間帯にかかった場合は割増が重なります。

働き方割増率
深夜(22時〜5時)のみ2割5分以上
時間外労働が深夜にかかる場合合計5割以上(2割5分+2割5分)

なお、割増賃金の計算の基礎となる賃金には、家族手当・通勤手当・別居手当・子女教育手当・住宅手当・臨時に支払われた賃金などは算入しません。基本給だけで計算されるわけではありませんが、すべての手当が対象になるわけでもない、ということです。

出典:厚生労働省「時間外・休日労働と割増賃金」https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/study/roudousya_jikangai.html/これは法律上の最低ラインで、勤務先が独自にこれを上回る夜勤手当を設けている場合もあります。

夜勤をやめると、いくら減るのか

計算はそれほど難しくありません。

深夜割増の月額
1時間あたりの賃金 × 0.25 × 月の深夜帯の労働時間


1時間あたり2,000円 × 0.25 × 月60時間 = 月30,000円(年間で約36万円)

これはあくまで法律上の割増分だけの計算です。勤務先に独自の夜勤手当がある場合は、そこにさらに上乗せされています。給与明細に「深夜手当」「夜勤手当」といった項目があれば、その金額をそのまま見るのが確実です。

大事なのは、この金額が手取りにそのまま反映されるわけではないことです。額面が減れば税金や社会保険料も変わるため、実際に生活に効いてくる金額は額面の減少分とは一致しません。

額面ではなく手取りで比べないと判断を誤ります。手取り年収シミュレーターで、夜勤ありの場合となしの場合の2パターンを出して比べてみてください(無料・登録不要)。

すれ違いのほうも数字にする

お金だけを数字にすると、話が「いくら減るか」だけになってしまいます。もう片方も数字にしておきます。

方法は単純で、1週間のうち、二人とも起きている時間が何時間重なっているかを数えるだけです。曜日ごとに、何時から何時まで一緒にいられるかを書き出します。

「あまり会えていない気がする」と言うより、「今週は起きて一緒にいた時間が合計4時間だった」と言うほうが、状況が正確に伝わります。相手も自分の実感と照らし合わせやすくなります。

これで、月3万円と週4時間という2つの数字が並びます。ここまで来ると、感情の押し付け合いではなく、二人にとってどちらを優先するかという話になります。

辞める以外の3つの選択肢

「夜勤を辞める=会社を辞める」ではありません。段階があります。

1. 日勤への配置変更を相談する

同じ勤務先の中で日勤の部署や職種に移れないかを確認します。収入は下がりますが、転職に伴う変動は避けられます。

2. 夜勤の回数を減らせないか相談する

ゼロにするのではなく、月あたりの回数を減らす方向です。収入の減り方も緩やかになり、すれ違いも部分的に解消します。いちばん現実的な落としどころになりやすい選択肢です。

3. 転職する

勤務先の中で調整できない場合の選択肢です。夜勤の有無は求人の条件として比較できる項目なので、探す軸としては分かりやすい部類に入ります。

3番まで来たときに、どこに相談するかで迷うことがあります。転職エージェント診断なら9つの質問で、業種や年代に合いそうな相談先のタイプが分かります(無料・登録不要)。

よくある質問

深夜手当はどのように計算されますか?

労働基準法では、原則として午後10時から午前5時までの深夜に労働させた場合、2割5分以上の割増賃金を支払うことが定められています。時間外労働が深夜にかかる場合は、時間外の2割5分と合わせて5割以上になります。なお割増賃金の計算の基礎となる賃金には、家族手当や通勤手当、住宅手当などは算入しません。

夜勤をやめると収入はどれくらい下がりますか?

深夜割増の分がなくなるため、深夜帯に働いていた時間数に応じて下がります。1時間あたりの賃金が2,000円で月に深夜帯が60時間なら、割増分だけで月3万円ほどになります。勤務先独自の夜勤手当がある場合はさらに差が出るため、給与明細で該当する項目を確認するのが確実です。

夜勤を辞める以外に方法はありませんか?

日勤への配置変更を相談する、夜勤の回数自体を減らせないか相談する、といった選択肢があります。会社を辞めるかどうかより前に、勤務先の中で調整できる余地があるかを確認するほうが、収入への影響を抑えられる場合があります。

すれ違いの度合いはどう測ればいいですか?

1週間のうち、起きている時間が重なっている時間数を数えると具体的になります。何曜日の何時から何時まで一緒にいられるかを書き出すと、感覚で話すより状況が共有しやすくなります。

まとめ

  • 夜勤の話がこじれるのは、片方が生活、片方がお金の話をしているから
  • 深夜(22時〜5時)は2割5分以上の割増。時間外と重なれば5割以上
  • 家族手当・通勤手当・住宅手当などは割増の計算基礎に入らない
  • 減る額は「1時間あたりの賃金 × 0.25 × 月の深夜時間」で概算できる
  • 勤務先独自の夜勤手当があれば給与明細の項目を見るのが確実
  • 額面ではなく手取りで比べないと生活への影響は分からない
  • すれ違いも「週に何時間重なっているか」で数字にする
  • 選択肢は日勤への異動・回数を減らす・転職の3段階
  • いきなり転職ではなく、回数を減らす相談が落としどころになりやすい

2つの数字が並べば、話し合いは「どちらを優先するか」の相談になります。転職まで視野に入れる段階になったら、選択肢を確認してみてください。

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