続柄を選ぶだけ

喪中の範囲は
どこまで?

続柄を選ぶと、血族か姻族か・何親等かを民法の数え方で出します。一般に喪中とされる範囲、忌明けの日付、神社参拝の扱い、今年の年賀状が喪中はがきになるかまで。

親等は民法の数え方で決まる

喪中の範囲は「2親等まで」と説明されることが多いのですが、その親等の数え方でつまずくことがあります。親等は民法に書かれていて、次のように数えます。

  • 民法726条 — 親等は親族間の世代数を数えて定める。傍系(兄弟やおじなど)は、その一人または配偶者から同一の祖先にさかのぼり、その祖先から他の一人に下るまでの世代数で数える
  • 民法725条 — 親族とは、①六親等内の血族 ②配偶者 ③三親等内の姻族
  • 民法727条 — 養子と養親およびその血族は、養子縁組の日から血族と同じ親族関係になる
  • 民法728条 — 姻族関係は離婚で終了する。死別の場合は、生存配偶者が終了させる意思を表示したときに終了する

兄弟姉妹は「自分→親→兄弟」で2世代なので2親等です。おじ・おばは「自分→親→祖父母→おじ」で3親等、いとこは4親等になります。

数字が同じでも血族と姻族は違う

つまずきやすいのがここです。兄弟姉妹の配偶者(義兄・義姉)は、親等でいえば2ですが、血族ではなく姻族です。同じ「2親等」でも中身が違います。

この続柄について、喪中に含めるかどうかは説明が割れています。「2親等だから含む」とする解説もあれば、「含まれない」とする解説もあります。どちらが正しいという法律はありません。親等は民法で決まりますが、喪に服す範囲は慣行だからです。

喪中と忌中は別のもの

混同されやすいのですが、この2つは指している期間が違います。神社本庁は「服忌」について、「忌」は故人の祭りに専念する期間、「服」は故人への哀悼の気持ちを表す期間と説明しています。

いつまで控えるとされること
忌中仏式は四十九日、神式は五十日祭まで神社の参拝、家庭でのおまつり、お祝いごと
喪中一周忌(一年祭)まで、おおむね1年年賀状、お祝いごとの主催など

神社本庁は、慣例が特にない場合は五十日祭までを「忌」、一年祭(1周忌)までを「服」とするのが一般的としています。

忌中・喪中を定めた法律はありません

期間や範囲を定めた法律は、現在ありません。かつて明治7年10月17日の太政官布告第108号「服忌令」が続柄ごとに忌と服の期間を定めていて、今の慣行はその名残とされます。神社本庁も、戦前の服忌令では父母の場合「忌」が50日、「服」が13か月と定められていた、と紹介しています。

ただし今は法的な決まりではないので、このページでも続柄別の日数を現在の基準としては出していません。

「喪中だから初詣はだめ」は正確ではない

神社本庁は、忌の期間は神社の参拝を控える、やむを得ない場合はお祓いを受けてから参拝するのがよいとし、50日を過ぎれば原則として参拝を再開して差し支えないとしています。

控えるのは忌であって、忌が明けていれば喪中でも参拝はできる、という整理になります。1月の初詣であれば、年末近くに不幸があった場合を除き、忌は明けていることが多いはずです。

なお神社本庁は「地域に慣例がある場合、その慣例に従うのが適切」とも書いています。土地やお社の考え方が優先します。お寺への参拝は、仏教では死を穢れとしないため、忌中でも差し支えないとされるのが一般的です。

続柄の一覧

自分から見た続柄ごとに、血族か姻族か・何親等か・民法上の親族にあたるかをまとめました。親等はすべて民法726条の数え方で計算しています。

続柄血族・姻族親等民法上の親族か喪中の目安(慣行)
配偶者(夫・妻)配偶者-親族にあたる一般に喪中とされます
自分の血族
父・母血族1親等親族にあたる一般に喪中とされます
祖父・祖母血族2親等親族にあたる一般に喪中とされます
曽祖父・曽祖母血族3親等親族にあたる一般には喪中としないことが多い範囲です
子血族1親等親族にあたる一般に喪中とされます
孫血族2親等親族にあたる一般に喪中とされます
ひ孫血族3親等親族にあたる一般には喪中としないことが多い範囲です
兄弟・姉妹血族2親等親族にあたる一般に喪中とされます
甥・姪血族3親等親族にあたる一般には喪中としないことが多い範囲です
おじ・おば(父母の兄弟姉妹)血族3親等親族にあたる一般には喪中としないことが多い範囲です
いとこ血族4親等親族にあたる一般には喪中としないことが多い範囲です
大おじ・大おば(祖父母の兄弟姉妹)血族4親等親族にあたる一般には喪中としないことが多い範囲です
いとこの子血族5親等親族にあたる一般には喪中としないことが多い範囲です
はとこ(またいとこ)血族6親等親族にあたる一般には喪中としないことが多い範囲です
養父・養母血族1親等親族にあたる一般に喪中とされます
民法727条により、養子縁組の日から実の血族と同じ親族関係になります。
養子血族1親等親族にあたる一般に喪中とされます
民法727条により、養子縁組の日から実の血族と同じ親族関係になります。
配偶者の血族(姻族)
配偶者の父・母(義父・義母)姻族1親等親族にあたる一般に喪中とされます
配偶者の祖父・祖母姻族2親等親族にあたる説明が分かれます
配偶者の兄弟・姉妹姻族2親等親族にあたる説明が分かれます
喪中に含めるかどうか、説明が分かれる続柄です。
配偶者のおじ・おば姻族3親等親族にあたる一般には喪中としないことが多い範囲です
配偶者の甥・姪姻族3親等親族にあたる一般には喪中としないことが多い範囲です
血族の配偶者(姻族)
子の配偶者(嫁・婿)姻族1親等親族にあたる一般に喪中とされます
兄弟・姉妹の配偶者(義兄・義姉・義弟・義妹)姻族2親等親族にあたる説明が分かれます
喪中に含めるかどうか、説明が最も割れる続柄です。親等は2ですが血族ではなく姻族です。
孫の配偶者姻族2親等親族にあたる説明が分かれます
おじ・おばの配偶者姻族3親等親族にあたる一般には喪中としないことが多い範囲です
甥・姪の配偶者姻族3親等親族にあたる一般には喪中としないことが多い範囲です

「喪中の目安」は法律ではなく慣行です。同居していたか、付き合いの深さで判断している家が多く、3親等以上でも喪に服す場合があります。

喪中はがきを出すなら

その年に不幸があった場合、翌年の年賀状を辞退するお知らせとして喪中はがきを出します。相手が年賀状の準備を始める前、11月から12月上旬までに届くように出すのが一般的です。

出す時期や文面はこちらで整理しています → 喪中はがきはいつまでに出す?11月から12月上旬までが目安

年末に亡くなって間に合わなかったときは、松が明けてから寒中見舞いで知らせる方法があります。

よくある質問

兄弟の配偶者(義兄・義姉)が亡くなったら喪中ですか?

親等でいえば2親等ですが、血族ではなく姻族です。喪中に含めるかどうかは説明が分かれていて、どちらが正しいという法律はありません。同居していたか、付き合いの深さで決めている家が多いです。

叔父・叔母が亡くなったら喪中ですか?

おじ・おばは3親等の血族です。喪中の目安は2親等までとされることが多いため、一般には喪中としないことが多い範囲にあたります。ただし同居していた場合など、喪に服す家もあります。

喪中でも初詣に行っていいですか?

神社本庁は、忌の期間は神社の参拝を控え、50日を過ぎれば原則として参拝を再開して差し支えないとしています。控えるのは忌であって、忌が明けていれば喪中でも参拝はできるという整理になります。地域に慣例がある場合はその慣例が優先します。

忌中と喪中は何が違いますか?

神社本庁は、忌は故人の祭りに専念する期間、服(喪)は故人への哀悼の気持ちを表す期間としています。慣例がなければ五十日祭までが忌、一年祭(1周忌)までが服とするのが一般的です。忌中は神社参拝を控えるとされますが、喪中は年賀状を辞退する範囲の話になります。

火葬場やお骨上げには誰まで行きますか?

法律で決まった範囲はありません。喪主や遺族が声をかけた身内が同行するのが一般的で、それ以外の参列者は出棺のときに見送ります。お骨上げは喪主から、故人と縁の近い順に行うことが多いものの、地域や火葬場によってやり方が違います。迷ったら喪主か葬儀社に確かめてください。続柄の近さを確かめるなら、このページの親等の計算が目安になります。

妊娠中にお葬式に参列してもいいですか?

参列してはいけないという決まりはありません。地域によっては、お腹に鏡を入れる・赤い布を巻くといった言い伝えがありますが、由来ははっきりしていません。長時間の立ち仕事や火葬場への移動は体の負担になるので、体調を最優先に、無理なら通夜だけ・焼香だけにする、喪主に事情を伝えて控える、といった選び方でかまいません。

配偶者の父母や祖父母は喪中の範囲ですか?

配偶者の父母は1親等の姻族、配偶者の祖父母と配偶者の兄弟姉妹は2親等の姻族です。いずれも民法上の親族にあたります。一般に2親等までを喪中とするため、含めるのが一般的です。

参考にした資料

  • 民法(明治二十九年法律第八十九号)725条・726条・727条・728条 — e-Gov法令検索(2026年9月確認)
  • 神社本庁「服忌について」 — jinjahoncho.or.jp(2026年9月確認)
  • 服忌令(明治7年10月17日 太政官布告第108号) — 国立国会図書館 レファレンス協同データベース

親等は民法の条文から計算しています。喪中の範囲・期間については、それを定めた法律が現在ないため、世間で一般的とされる目安を「慣行」と明記して示しています。